「国旗の中の、三日月はイスラム教のシンボルで、8角形の星は8つのチュルク民族を表しています。

そして青はチュルク民族、赤は進化、緑はイスラムを表しています」と説明してくれました。


 

今回のKAIFAサロンのゲストはアゼルバイジャンから留学されている

ユズバシェヴァ・ギュネル さんです。

 

6月1日に市民福祉センターへお迎えしました。

 

ギュネルさんは小柄な女性でいつも微笑んでいる、やさしい感じの方です。

日本語を上手に話し、発音が明瞭で聞いていてよく分かります。

そして、話し方が少し難しかったかなと思う我々の質問にも、十分理解して返事をしてくれました。

 

今、阪大大学院の言語文化研究科で日本語日本文化を専攻しています。

来日三年目で来年3月に帰国されるそうです。

 

ギュネルさんはアゼルバイジャンのお菓子(写真の前の二つ) と紅茶をふるまってくれました。

お菓子はギュネルさんのお母さんがこの「KAIFAサロン」のためにわざわざ作って送って下さったとのことです。

黄色いものが「シュケン・チュレイ(砂糖・パン)」で甘くサクサクした感じで、ターメリック入りです。少し大きいものは「シュケン・フラ」で胡桃などが入っているそうです。紅茶にはベルガモットの葉が入っています。 美味しくいただきました。

ギュネルさんはプロジェクターで画像を写しながら話を進めてくれました。

国土面積は北海道と同じ位です。

 

首都はバクーで港まちです。バクーの気候は四季があり、夏は38-40度、冬はマイナス1度位で大阪に似ています。

夏は蒸し暑く、湿気がありますが、台風も梅雨もありません。 「バクー」とはペルシャ語で「風の吹く町」という意味で、いつも強い風が吹いています。

 

バクー油田など豊富な天然資源があり石油輸出国です。

 

隣国のアルメニア、グルジアを含めて、この3国は「コーカサス地方」と呼ばれています

左の地図は近隣の国々です。

 

アゼルバイジャンは西方のヨーロッパでもありませんし、東方のアジアでもありません。

しかし、政治的にはヨーロッパです。地理的には重要な地域で、昔のシルクロードはアゼルバイジャンを通っていました。

 

「コーカサス3国」の隣国のグルジアはワインで有名です。

隣国アルメニアと、「飛び地でアルメニアに囲まれている地域」の問題で、1992年まで戦争をしていましたが、今は休戦状態です。

 

BC6世紀のカフカス・アルバニア王国から歴史が始まりまり、7世紀から10世紀にわたりアラブの支配によりイスラム教化し、イラン、イラクの支配によりイスラム文化が入ってきます。

 

1828年にロシア・イラン戦争によりロシアに支配され、その状態が続きます。ロシアの統治下で民族意識が高まり、民主共和国を打ち立てることに成功したこともありましたが、1922年ソビエト連邦社会主義共和国の一部となり、1936年より「アゼルバイジャン・ソビエト社会主義共和国」としてソ連邦を構成する共和国の一つとなりました。

1991年「アゼルバイジャン共和国」に国名変更して、10月18日ソ連邦より独立しました。

 

 

テュルク系民族は、中央アジア全体やモンゴル高原以西に至る地域で話される言語系統を同じくする民族を指します。その中には日本でよく知られた国、トルコがあります。

 

公用語はアゼルバイジャン語です。

過去にソ連邦を構成する共和国の一つであったため、ロシア語は老若男女を問わずよく使われています。

 

アゼルバイジャン語はトルコ語に似ていてアゼルバイジャン人はトルコ語がよく分かります。

(音楽の話しも出て来ましたが、残念ながら、ここでは音が出ません。皆さんが聞かれたことのある、中近東独特の音楽が流れました。)

 

画面で見にくいですが、食べ物では有名な「シシュケバブ」があります。   羊肉を串刺しにして焼いてヨーグルトを添えて食べます。それを「ケバブ」と言います。「シシュ」というのは串のことです。 

「ピラフ」はお米を炊くのでなく、スパゲッティのように茹でて料理します。

「ドルマ」は茄子、ピーマン、肉の具をブドウの葉で包んでヨーグルトソースをかけて食べます。

皆で、アゼルバイジャン語を覚えました。 こんにちは。 Salam.      (サラム)

                         はい。     Bəli.      (ベリ)

                         いいえ。     Xeyr.     (ヘイル)

                          有難う     Sağ ol      (サーグオル)

 

参加した皆さんの質問に丁寧に答えてくれました。以下がその内容です。

アゼルバイジャンではイスラム教が大多数ですが、信仰は個人の自由です。女の人の被り物の   ヒ

   ジャブは、 マレーシアやインドネシアでは被らないとだめと厳しいですが、アゼルバイジャンではあま

   りしくありません。

☆政府は西ヨーロッパも意識していますが、国民は地理的にも近い東ヨーロッパに親しみを持ち、特に

  トルコに対しては親近感を持っています。

スポーツでは柔道、レスリングが盛んで、オリンピックではいい成績を上げています。

学校制度は(小4+中4+高3)で、その後、大学、短大になります。

外国語については、ロシア語の他には英語が人気で、独、仏が続きます。東洋語は日、中、韓、

   です。 日本語科のある大学は二つあります。

若い人の間では日本のアニメや漫画は人気があり、日本のドラマもTVで見られます。

主食はパンで、米はリゾットなどに使われ、パラパラした感じのものが好まれます。

日本の音楽はまだ紹介されていません。アメリカ、ヨーロッパの音楽が多いです。

日本では高いと感じたものは、果物、野菜、交通費です。アゼルバイジャンでは地下鉄はどこまで

   行っても同じ料金で、20円くらいです。

(ギュネルさん) は日本文化に接しても、カルチャーショックはありませんでした。

   豚肉は宗教上だめですが、梅干し、味噌汁は好きです。でも納豆はまだ食べたことがありません。

最後に全員で写真を撮りました。


ギュネルさん、これまで交流の少ないお国の話しをしてくださって有難うございました。

お母さんの手作りの美味しいお菓子、有難うございました。

「アゼルバイジャン共和国」が身近な国になりました。

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